私が世界のハゲを救う

人は何故ハゲるのか、ハゲは何故治らないとされているのか、真剣に考察して独自のハゲ理論を展開し、世界のハゲ達を救うブログ。

ハゲのギトギト頭は何故臭うのか

ハゲはギトギト脂まみれの頭であることが多い。頭皮は分厚い皮脂膜でコーティングされ、鈍い輝きというかテカリを放っている。細く少なくなり残り僅かとなってしまっている貴重な毛髪にも皮脂膜コーティングが施されていて、ベタベタベトベトの毛髪が汚らしく頭皮に張り付いている。整髪料であるワックスやジェルとは全く異なる艶を皮脂膜は放ち続けており、不思議なことにその艶は他人をいい気分にはさせない。他人の気分を害する理由は、そのハゲが髪を洗っていないように見えるからであり、不潔に映るからである。特に女性ウケは皆無であり裏で何を言われているか分からないレベルで深刻な状態である。

 

更に、不幸は続くものであり、そんな皮脂膜コーティング全開のハゲは、往々にして異臭を放っている場合がよくある。既にギトギトで頭洗っていないと思われていてディスアドバンテージがあるにもかかわらず、追い打ちのごとく「やっぱりアイツ髪洗ってないわ」と言われてしまう。臭っているのだから言い返す術はない。いや、言い返したところで説得力を持てず億が一にも勝てないのだから、言い返すヤツなんていない。
さて、こんな不幸のどん底にいるハゲは悲しみに打ちひしがれてかもしれないが、そこで泣いているだけでは思考が停止していて改善するものも改善しない。それではもったいなさすぎる。解決への道理は比較的簡素であり、単純明快、以下を理解すれば自ずとギトギト頭を脱出するであろう。

 

まず、なぜギトギト頭になっているのかを考え、原因を分析することにする。頭皮に限らず皮膚上には微生物が常に生息しており、皮脂をエサとして生きている。(この微生物は、常在菌と呼ばれたり、細菌叢と呼ばれたりもするが、ここでは微生物と呼ぶことにする。)表現を変えると、微生物は皮脂を食べて分解し、水に流れやすいように中和している。つまり皮脂は常に分解されていて、正常な環境で微生物が健康に生活できていれば、皮脂はそれほど溜まりようがなく、余分な皮脂は自然に流れていく。そんな全く隙のない完璧な機能を誰もが持っている。

 

だが、現代人は自らの手によってその完璧な機能を破壊しているのが実態だ。他の記事でも散々述べているように、現代人の常識であり習慣となってしまったシャンプーにより、頭皮上に生息する微生物たちは一掃されてしまう。シャンプーに含まれる界面活性剤により頭皮上のpHバランスは崩れ、微生物が生きられない環境に変わる。微生物はそれでも健気に逞しく生きようと努力するが、シャンプーの嵐が毎日襲ってくる環境ではやはり耐え切れず、徐々に微生物の数が減り、絶滅の危機に瀕してしまう。

「微生物を一掃してしまうが、皮脂も洗剤で洗い流せるからいいじゃないか」なんて反発をする人は完全に思考が停止しているので要注意である。シャンプーした直後はいいが、しばらく時間が経つと頭がすぐギトギトしてくることだろう。それは、微生物が少なくなることで、常時分泌されている皮脂を分解する人がいなくなり、皮脂が溜まる一方だからである。夜にシャンプーした直後はギトギトしなくても、朝起きたら髪はペタンコで頭皮に張り付いてはいないだろうか。それが嫌で朝シャンまでして更に微生物を減らして・・・なんて悪循環に入ってしまうと、なかなか抜け出せるものではない。ギトギト頭になっている原因は、言うまでもなく「シャンプーのせい」だ。

 

次に、なぜギトギト頭は臭うのかを考える。頭皮上の微生物の生息数が正常であれば微生物が皮脂を分解し、皮脂が酸化して腐敗することはない。だが、微生物が少なく、常時分泌されてくる皮脂の分解が追い付かないと、皮脂が溜まり、やがてそれは酸化して腐敗していくことになる。腐敗した皮脂は、当然のごとく臭う。これがギトギトハゲが臭い原因である。

 

人体の機能を冷静に見つめ直し、なぜ皮脂が分泌されるのか、なぜ微生物が生息しているのか、本質的なところを考えればこの道理は比較的容易に辿り着くことだと思う。現代人は余計で無駄なこと(シャンプーのこと)をやり、身体の必要な機能を壊し、破壊した本人が嘆き悲しんでいるという、なんとも不思議な時代となっている。ハゲを治したいのであれば、色んな視点から考え、観察し、考察し、仮説を立て、検証し、実行することが必要不可欠である。

 

ハゲに幸あれ。